「仏像をぶつぞう!」
ボイ~ン!!
こんな不届きをもうしあげてる場合ではありません。
言霊ならぬ、文霊もございましょう。
仏像さん、ごめんなさい。
いきなり謝罪ではじまるこの企画。
「がんばれ~、はら~」
そしていきなり応援をしてくれるのは、
東大寺南大門の金剛力士像、そう!あの運慶先生の作ですね!
運慶先生が出ばって来てくださったってことは…
原の自由研究はズバリ、
「仏像を彫る!」
大胆でしょ。
夏といえば大胆。
だから。
運慶先生もビキニはお好きですか?
話はかわって、みなさん、夏目漱石の「夢十夜」という小説をご存知か。
(あ!期せずして「夏」目ですなぁ)
その中の第六夜目に有名な一節があります。
鎌倉時代に活躍した運慶先生が明治時代にも引き続き鑿を振るう様子を見物人が見て、
「あれは眉や鼻を鑿で作るんじゃない。あの通りの眉や鼻が木の中に埋っているのを、鑿と槌の力で掘り出すまでだ。まるで土の中から石を掘り出すようなものだからけっして間違うはずはない」
と隣で同様に見物している漱石に言うのです。
この話を読んだなら、誰しもが掘り出してみたいと思うでしょう。
ほんと一度やってみたかったんです。
平成の木の中にも仏様はおわしますのか。
だったら、いいですね。
不肖・原、しゃかりきにほじくってみます。
こんな方も、
あんな方も、
嗚呼、
いいですな~。
どんな仏様に出会うのだろう。
2009年、お遍路気分仏像づくしの夏がはじまります!
どうぞ、ご期待くださいませ。
夏まっさかり!
じめじめとした肌にまとわりつくような湿気はノーサンキュー!
だけど夏。されど夏。
なにもしなくても汗がでる、でも心も躍る!
亜熱帯のような昨今の日本の夏。それでもやっぱり夏を愛す…
アナタのコトが、チュキだから…
「夏を愛して、夏を見守る。そんな夏にします」ハイ、今、決めましたー。
さて。
唐突ですが、北九州へ行ってきました。
しかーし!KAKUTAにとっては唐突ではないのです!
来月9月、北九州芸術劇場の主催するリーディングセッションにて、
「甘い丘」が上演されることとなりまして。
ワーワー、パチパチ~♪
出演者は北九州の猛者たち、そしてKAKUTAからは作・演出/桑原裕子、出演者/成清正紀とワタクシ原扶貴子が参加いたしやす。
この企画、
9/7(月)~9/13(日)の一週間で上演までやりきってしまうという企画なのれす。
週末の土日は本番なので稽古は実質5日間!
い・つ・か・か・ん…
えぇ?!いつかかん!!!
かかん…
そう!かかんに、果敢にチャレンジ!臆することなかれ、行けばわかるさ!
9月の限られた稽古時間を有効に使うため、
一ヶ月前の8月に事前ワークショップをやることになったです。
ナリちゃんが現在、銀座博品館劇場で絶賛上演中の「イタズラなkiss」(桑原裕子脚本)に出演しているため、(「イタキス」は8/9日曜日までです!ぜひ!恋の嵐にキュン死に必至です!)
不肖ワタクシ原扶貴子が、桑原嬢に同行し、九州初上陸と相成ったのでした。
結論から申しますと。
いやー、北九州、九州は熱いっすわ。
たかだか二泊の滞在で、すでに「九州LOVE」と叫びたくなっております。
調子がいい奴だ、なんて言わないで。
だってだって、
食べものがなんでもおいしいんだもん!
そして、人がおおらかで温かいんだもん!
この二つがあれば、ほかに何がいりましょう!
(いや、ほかにも北九州には小倉城とかあるんですよ)
中学の修学旅行以来の北九州。
雨が降り続いたためあまりに大量のモヤが発生し、一寸先は「白!」という思い出しかない阿蘇山。
同様に天候不良のため、地獄谷めぐりなどなにもできずバスでその前を通りかかったことで、訪れたとされてしまった別府。
長崎のみやげ物屋でボッペンを吹いたら割れたという思い出しかない長崎。
申し訳ないけれど、それ以来、私の中では九州は消えた土地でした。
20年の時を経て今、九州との関係をやり直します!
新大陸発見!!我はマルコポーロなりーーーー!!!
そう、これは私と九州の仲直りの記。
「ちょっといいなぁ…」と飛び越えて、いきなり「愛す!」に転じたワタクシの極端な心の記。
魅惑の北九州遠征、どうぞしばし、おつきあいくださいませ。
(※自由研究本編、「拝啓、運慶先生!」はちょっと待ってね。来週怒涛の更新予定です!)
さぁ~
いよいよ北九州に向けてしゅっぱーーーーつ!
の前に。
空港、好きなんですよねぇ。
なんつーんですか、
無機質で整然と広いなかに、いろんな人種、老若男女がいりまじって。
なんとなく、
70年代を彷彿とさせるのですよね。
大阪万博のパビリオンたちの雰囲気というか。
あの感じ好きなのですよねー。
ピトカートファイブの野宮真貴がスチュワーデスさんやってるみたいなね。
(ここはスチュワーデスと呼ばせてください・涙)
んでまた、
空港ってサイズが大きいでしょ。
建物そのものはもちろん、ジャンボジェットも。
そんな大きなもの日常生活じゃみないでしょ。
バカでかいものが滑走路にいくつもミニチュアみたいにならんでるでしょ。
だから、空港に行くとパースが狂う。
そして、空の玄関口っつーか、
世界への窓口ってのもなんかロマンチック。
旅の基点というか。そこからすべてが始まる感じ。
人と人が行き交う交差点って感じで。
まぁ、交差点じゃなくて実際空港なんですけどね。
だから旅人気分を味わいたくなると、
意味もなく空港に行ったりします。
しかし、
用もないのに空港なんぞへ出かけるとご時勢、
テロを疑われたり、新しいインフルエンザに感染する恐れもあるので気をつけましょう。
えへへへぇ~~
そんなこんなで今回の北九州行き、空の旅だって聞いて大感激!
いそいそと空港へ向かいます。
羽田で桑原と合流して。
バラとゆっくり会うのは本当に久しぶり。喫茶店へしけこむ。
先日まで客演していた「一条家サロン」を観に来てくれたので、
その感想などを聞き、私も稽古、本番の様子を話す。
やっぱね、
自分トコの劇団の主宰が客演先の芝居を観に来てくれたら、そりゃ、感想も聞きたいし、でも聞くのが怖い気持ちもある。
だけど、やっぱり話せてよかった。
じゃぁ、芝居の話もひと段落したところで心置きなく
フライトーーーー!
ん?
あり?
カタカタカタ…
コレカラ、おシバイしにいくんダヨ…
カタカタカタ…
…う、うん。
ありがとね、おしえてくれて。
でも、とっととハケて~
って、忘れてたぬーん
旅立ち=バカンスという図式が私の頭の中にできているのだ。
なんて短絡的な!!!!
私の頭の中の消しゴムを総動員で図式を訂正する。
というか、
もういっこの図式を作った。
旅立ち=芝居=出張!
ね、これって出張って言ってもいいんじゃない?
感動が胸に押し寄せる。主張…いいわぁ。
バカンスじゃない旅もある。
それを知った喜びがバカンス以上のアドレナリンを私にバケツでぶっかける。
もっと浴びたい…最高ですな。
搭乗ギリギリにバラオススメのアドレナリンならぬ梅密ソーダを買い込んで。
東京の空から北九州の空へ~いざ~
=こんな調子で更新してたら、かなりの長さになりそうだねーん(涙)=
着いたー!!
バラハラ IN 北九州!
旅先に着いたってだけなのだけど、
気持ち的にはなんか月面着陸くらいなテンションの高さ!
がっ!
ぽやーん
到着のテンションの高さに反して撮影した写真はこれだけ。
九州空港、バスターミナル前。
半端な撮影場所ですが(涙)
空港はたいてい郊外にありますから、ここからバスに乗って北九州芸術劇場のある、
小倉市内まで移動しマース!レッツラドン!
…ドンドンドン
ドンがドーン!
イイネイイネ!
駅前ってだいたい、こういう銅像ありますよねー!
小倉駅も例外ではありません。地元のみなさんへの挨拶がわりのドドンがドーン!
子どもたちがよってたかって太鼓を叩いている中へワタクシも飛び入り参加!
到着がちょうど正午だったので、
ランチを求めて、バラオススメの駅前商店街をぶらり。
バラはリーディングセッション出演者オーディションの為、先月ひと足先に北九州を訪れているのです。
なもんで、今回の旅も旨いもの大好きな彼女の舌の記憶に期待大であります!
「だけど、(店への)道はわからない…」
へっ?
とにかくもっかい、ドドンがドーン!
バ、バラさん、小倉、来たことありますよね。
そして、私ははじめて。だったらば、おのずと…
「ハァ~♪」
で、でもま、場所は先月バラと同行した成清さんに聞けばいいもんねー。
携帯ってなんて便利!ナリちゃん、本番期間中だけど!!
バラよ!舌の記憶だけで十分!
おいしいもの、たーんと教えてちょうだいな!
そしてなんと、今日・明日と小倉は、お祭りなんですって!!!なんてタイミング!
コレカラオシバイ…
うんうん、ありがとありがと。
わかってるKARA!!わかってるYO!
だって緊張するじゃないっすか、この状況。
「東京からKAKUTAの劇団員が1人やって来る(本番はナリちゃんと二人だけど)」
これって完全ア・ウェーってことでしょ?
空港までは旅=ヴァケーション気分でテンション最高だった私だが、小倉市内に着いた途端、緊張に襲われる。街中に飾られたちょうちんを眺める目も遠くなる。
その様子に、バラがWS会場の近くではなく、まずは駅前で腹ごしらえしていこうと提案してくれた。
ありがとう…友よ(涙)
駅前の商店街はさまざまなお店が並ぶ。
たくさんの人が行き交う。街が生きている。
迷ったすえ、夜は立ち飲み屋というお店のランチメニュに決める。
ちょっとレトロな、整いすぎていない雑然とした雰囲気がなんともいえない風合いをかもしている。
パクリ。鯖味噌定食。
我はハンバーグ定食。
そんな凝った雰囲気ではないのに、鯖もハンバーグもおいしかった。
これで550円!
安くておいしい!なんて最高の贅沢じゃありません?
コレカラオシバイ…
あ、あれ、行っちゃった。捨てゼリフ?!
まぁいいや。
腹ごしらえも済んだことですし。
では、ワークショップ会場に入りますか。
*********
会場で、北九州芸術劇場の野林さんと合流する。
今回のワークショップ(以下、WS)のことについて、メールでは何度もやり取りをしていたが、
お目にかかるのは初めて。
メールの文面から推察されるとおりの方だった。可愛くて、キュートで。
野林さんの案内で会場に入り、準備する。
会場に入れば、バラと私は旅のみちづれから、演出家と役者になる。
バラはWSの進行を整理するのに席を外し、
私はといえば、稽古着に着替え、会場で柔軟なんかをやる。
KAKUTAってことで、KAKUTA・Tシャツを張り切って用意していったのだが、
胸の真ん中にシミがついていたが、Tシャツはこれしかないのでそのままでいる。
この北九州芸術劇場のリーディングセッションは、
2005年を最初に、以降年に3本ほどのペースで、
竹内銃一郎、松尾スズキ、鐘下辰男、河原雅彦、本谷有希子など演劇界のキラ星たちを作・演、もしくは演出に迎えて上演されてきた企画とのこと。
この豪華な作品群のラインナップにKAKUTAが名前を連ねることができるのはとっても光栄なことだと思う。
そうこうしているうちに、メンバーが集まってきた。
様子をうかがっていると、みんなけっこう顔見知りのようだ。
同じ劇団だったり、
リーディングセッションに参加するのが何度目かで、その際に共演したとかそうつながりらしい。
自分の殻にこもってちゃいけない!
と心に誓っている矢先、バラが親しげに声をかけている女の子がいた。
先日のオーディション一日でずいぶんと距離が縮まっているものだなぁと見ていたら、
なんと彼女、
↑この方。
↑ソファで流血している方。(バラちゃんが殴っちゃった?!)
つまり、バラちゃんが以前ブラジルの出演した際に共演していたのですねぇ。
はぁ~…彼女、北九州の役者さんだったの?!
いえいえ逆なんです。
東京在住の山本真由美さんという役者さんなのですが、
わざわざこの北九州のオーディションを受けてこのたび、作品に参加することになったとのこと。
交通費、滞在費ももちろん自前。その役者魂にいたく感激。
全員集合したところで、まずは名前を覚えるゲームから。
ゲームをしていると、お互いに対する緊張がだんだんと解けてきて、
今日のWS、9月の公演を一緒にやる仲間としての準備ができあがっていく。
ゲームが終わっての休憩中、息も荒いなか、
みんなが座っているあたりに私もエイヤと混ざってみた。
今日明日のお祭りの話なんかを聞いてみると、みんなとっても親切に教えてくれる。
はては、「はしまき」という屋台の食べものの話になったりして、
「はしまき?」と聞き返すと、
みんな「やっぱ、はしまきは九州だけなんやー」(方言は曖昧、ゴメンナサイ・涙)って納得している。
お好み焼を割り箸に巻きつけたようなものらしい。ぜひお祭りで食べていってクダサイとのこと。
そんな地域比較の話で盛り上がった。お祭りに感謝。
その後もWSは順調に進む。
みんなの個性がだんだんと見えてくる。やっぱり役者はおもしろい。
さっき初めて顔を合わせたばかりなのに、
それぞれが自分の持っているものをもちだして、見せ合う。
私もいつの間にか、東京から来たなんて気負いもなくなって参加することができた。
気負いがなくなった…なんて書いてますが(汗)
みなさんお気づきでしょう。
WSのくだりが始まってから、写真が一枚もないでしょ?
そうなんです、写メなんて撮る余裕なかったんですねー。とほほ。
(WS前のランチが懐かしいネ…)
WSメニュー最後は台本。
いよいよ「甘い丘」の読み合わせへ。
するとまぁ…おもしろい!
再演ものだから、どうしても初演のことを思い出してしまうのだけど。
九州の役者さんがやっているのに、東京でやった初演と同じような雰囲気になるシーンがあったり、
初演とまったく違う性質を持つ役者さんがやっているのに面白く成立していたり。
それらがすべていい意味で機能していたのが、とっても面白かったのでした。
公演がますます楽しみになったー。
もちろん、わたしも負けてませんよ。
9月の再会を約束しつつ…
WS後はみんでカンパーイ!!
お酒もはいって、みんなヨイヨイ。
初対面なのに恋愛話で盛り上がったり。お互いの劇団のことを話したり。
飲み会がお開きになる頃には、同級生のような気持ちになってました。
調子に乗りすぎですよね。
でも、こんなにはしゃいだ飲み会は久しぶり!
みんな気持ちのいい人たちばかりだからだろうなぁ。
役者さんたちはもちろんのこと、北九州芸術劇場の担当の方も。
なんだろ、
九州の気候風土が関係しているのかなぁ。
お祭りを盛り上げる電飾でいっぱいの花バスが小倉の夜を駆け抜ける。
画像が近すぎてわかりにくいですけど。
北九州一日目の夜はお祭りの盛り上がりと、私たちのテンションの高ぶりが共鳴するように更けていったのでした。
~①木をください~
愛をくださーい、ZOO…
ズっーーーーー!
仏像制作、そろそろ本格的にやらんと、夏がおわってしましますね。
もちろん本とかいろいろ見てるんです。
んで、彫刻刀とか東急ハンズに見に行ってるんです。
知れば知るほど、難しそうなんです。
ま、当たり前だけど。
やっぱあれですな、
「やりたい!」と思ったら、実行のためにはまずディテールを調べなければならない。
これ、物事の鉄則ですな。
この自由研究で学びました。今更!!
ってことで、材料をさがしてみました。
角柱っていうんですか、
こういうの、見つけなきゃならんのです。
東急ハンズとかホームセンターとか売っているのは売ってるんですが、
いい大きさの木がないんです…
これってつまり、自分が作りたい仏像の大きさにカットしてもらわなきゃならんってことなのかなぁ。
とっくにアラフォー世代なのに、らーはーちゃん、店員さんに聞くの恥ずかしいんです…
「仏像を作りたくて、この大きさにカットしてもらうことってできますか?」
わーん。聞けない。
でも聞かなきゃ。
ほしいものは自分で手に入れなきゃ!
これから行ってきます!
あーあ、朝起きたらほしい大きさの角材が枕元に置いてあったらいいのに。
(そう思い続けて、すでに8月も15日。いくら寝ても木材は現れません。合掌)
運慶先生に憧れて、仏が埋まっている木…なんて選り好んでる場合じゃない!
木、木、木!木じゃーい!
今は木しか見えない!あなたもOUT OF 眼中(古い!)。
風呂沸かしようの薪でも、陳建一の切り株みたいなまな板でも、暴力教師の角材でも、
木ー、もってこーい!
誰か私にいい大きさの木をください。
~仏像ギャラリー~
ハイ!
大好きなお方です。
東大寺戒壇院四天王のうち、広目天ですね。
こちら四天王さんとも好きなんですが、さしあたってこちらをご紹介。
どうですか、この精悍なお顔は。
奈良といえば、興福寺の阿修羅像がとっても有名ですが(先日まで東京にいらしゃっていて大フィーバーでしたなぁ)、この四天王像もなかなかどうして負けず劣らず威風堂々の佇まいでしょう。
サザエでございま~す!
そんな風情で小倉城。
北九州二日目は、午後からフリータイム!
お祭りでにぎわう小倉城下へ繰り出しましたよん。
旅のあたらしい道連れは。
北九州で活動する「のこされ劇場≡」主宰、市原幹也さんでーす。通称いっちー。
彼が「甘い丘」リーディングセッションで演出助手を務めてくださるのです。
どうですか、今をときめくメガネ草食系男子の最たる風貌。
そして、劇団の稽古場ビルを持つというデキル男の顔をもつ。
北九州にもステキ男子がおるっちゃ!
小倉城下はお祭り。
ガッツリ観光してみませんかってことで目指すは小倉城。
牛の腿の丸焼き!OK牧場!城下の屋台を殿様気分でひやかします。
石垣
家紋
虎に迎えられ、
実は大きく、
御前会議にツッコミを入れたら、
カゴに乗せられ、
虎と記念写真。
小倉城を満喫しました!
天守閣にはボリュームのある夏の風が吹き込み、見下ろせば、緑。屋台に人がさんざめく。
小倉を贅沢に味わった感じです。
バランスさんも大変満足のご様子!
ココでいっちーとはお別れして。(9月にまた会おうね!)
夜の帳はあっというま。
夜の小倉はあまりにムーディな。
それにしても街の真ん中に川がたっぷりと豊かな水量で流れているというのは、街を殺伐とさせません。
それは京都でも感じたことですけど、とってもいいことだと思います。
夜はお祭りのメインイベント花火がそろそろ始まる!
市役所の窓も「百万祭り」に彩られています。
こういう街をあげての雰囲気が肌になじみます。
私もこういう地方都市で大きくなってので。
いよいよ花火なので、ホテルで仮眠をとっていたバラを起こそうと電話するも、
ズコっ!混線してつながらない。
すっごい人!もう一回電話。やっぱ通じん。こうなったら直接ホテルまで行って起こすべし。
ズコズコっ!渡れん!!!
警察の目を盗んで、なんとか渡る。祭りに集まる人たちの鬼気迫る塊魂に圧倒される。
しかり祭りはこうでなくっちゃ!
男は祭りで、そうさ!
たーまやー、
かーぎやー
無事にバラとも合流できて、今年最初の花火を北九州で満喫したのでした。
いやー、ほんとに綺麗だったナァ。。。
そして帰りも案の定、
ヘルプ ミーーー!
クライシーーーーース!!!!
けれど人の波はどこかのんびり。
隅田川の花火大会終了後の東京とはちがいます。
旅人の気安さで、人の波とは反対に、屋台の方へ行ってみます。
二人ともとても空腹だったので。
焼そば三姉妹がマシーンと化しております。
花火の後も、たくさんの人が屋台に並んでおりました。
くーださいなー。
写真の暗さとは対照的に、実際はとってもにぎやかな雰囲気、最高でした!
バラさん、まずは焼きそばゲット!ポケモンGETだぜ!
昨日のワークショップでみんなから聞いていた噂の「はしまき」をみつける。
ところが…
すんごい行列でして。
ほかにも何軒か「はしまき」のお店をのぞいたんだけど、どこも結構な行列。
ぶっちぎりの一番人気なのです!
そんなにすごいのか、はしまきよ!!
しかし、かなりの空腹だった私たち。口惜しさに写真だけ撮影して、
ぱくり。焼そば、いただきます。
いい顔してますでしょ、バラさん。ほんとたのしかったんです。
旅のみちづれがこんな顔してくれるとうれしいもんです。
バラはラムネで、私はビール。
旅先でこんな時間がもてるなんて。否、旅先だからこそのマジックでしょうか。
広い芝生には市民のみなさんが憩い。
その風景も、すごくおおらかな気持ちで見渡すことができました。
北九州入りの前から、仕事をたくさん片づけてきたバラさん。
ホテルに帰った後はバタンQ。
なもんで、彼女オススメの屋台のおでんを偵察しに、街へ繰り出してみました。
すっかり祭りのあとですね。
それもまた風情があるってもんです。
湿気が少ないので、気温が下がりきらない夜の空気も不快じゃない。
帰りそびれた若者を冷やかしていると…
はしまきーーーーーーーー!
やっぱ、人気商品はちがいますな。
周りのお店はもうほとんど店じまいしているの、まだまだ生きのいいはしまきが鉄板にならんでおります!
はしまきのワンダーランドやー!!(売れ残りじゃ…ないよね?)
バラさん、感想は…
☆☆☆!
おいしかったっす。
お好み焼きを箸でまいたものと思ってたんですが、
それだけじゃなく、箸の回りは小麦粉を練ったものが詰まっていて、それがもっちりとおいしい食感なのです。
これは食べられてよかった。
誰か、はしまき、東京の屋台にも進出しないのかしら。
小倉のお祭りにもう心残りはありません。
********
北九州滞在三日目、祭りの翌日のけだるい鉛色の川もまたよし。
小倉の街、また来るね、9月に。
ほんとにこの街が大好きになりました!
「さようなら」
メーテルさんもありがとう!
またきます!
~②みなさん、聞いてほしいことが、けっこうあります~
朝、カラスがセミをくわえているのを見ました。
茶色だったので、おそらくアブラザミでしょうか。
なぜこんなにも心にひかっかったのか。
都会生活を長く続けるうち、カラスの主食は漁ったゴミだというような無意識の思い込みが私の中に生まれていたのかもしれません。恐ろしいことです。
セミはまだ生きていました。カラスは器用に足で羽をもいでから丸呑みしました。
あまりの大胆さに、カラスの腹からセミの鳴き声が聞こえてきやしないかと、黒い腹をじっとみました。
信号待ちのわずかの時間。
嗚呼、諸行無常でございますなぁ…
そんな気持ちで仏像を彫らせていただいております。
みなさん、お好きな仏像はありますか?
私はあります。
もちろんかのMJ(みうらじゅん)様などに比べれば、わたくしなんぞ足の爪に詰まった垢ですが。
例えば…
向源寺の十一面観音像です。
この像もファンが多いものですよね。
これ、一材で作られてるんです。そう、一材から仏様を取り出した最たるものなのです。
なのにどうですか、このプロポーション。体の微妙なゆらぎや表情。
私が自由研究に仏像を選んだのは、
やはりおこがましながら、このような像を彫ってみたいと思ったからでございます。
もしくは…
円空の仏像ですね。
この方は生涯12万体の仏像を作りました(12万体を作成した後、即身仏になられたのです!)
木っ端をそのまま利用することが多く、ノミでけずった跡もそのままに、
荒々しく素朴な、けれど十分な技巧に裏打ちされた、ものすごいバランスの仏像ですよね。
こういうのも、いいわよねーって。
で、お前さんはどんな仏像を彫るのさ!!!
チーン
あ…ぁ、なんかちっさいね。
…って認めちゃったじゃん!!
仏像は大きさじゃないでしょ?
心でしょ?
それに忘れてない?私、まごうことなく初めてですからね、仏像彫るの。
ね、ね、みなさん、がっかりしないでーーーーーーー!!!!
みんな、こっちむいてーー!!!
ココは、夏のホームセンター。
木材はココで調達しましたよ。
いひひひ~
簡単にみっけ!なーんだ、東急ハンズでは、ちょうどいい大きさの材を探すの大変だったのに、ホームセンターだとあっさり見つかったナァ。
拍子抜け。仏像入りの木材をヤマカンで探す。
角材ゲットだぜー!ちょろいぜ!やってやんよー!
仏像作法ってよくわからなかったので、
「ガラスの仮面」、紅天女(くれないてんにょ)のくだりを参照。
仏師が出てくるのだけど、彼が仏像を彫る前は身を清めて、塩で口をすすいでいたので、それにならう。
ついでに、なんとなく、
こんなものを唱えてみる。
背筋がしゃんとしますな。
とうとう、
彫りはじめるのね、
わたし!!
材が長いので、まずはのこぎりで切り取る。
私、劇団ってものに所属してるんですが、はずかしながら、のこぎりはほとんど使ったことがないのですよね。大道具には縁がなくて。
でも、こんなの序の口だぜ!仏を掘り出すよー。やってやんよー!
わー。不安~。
ぜんっぜん、のこぎりがまっすぐ材に入らない…
切り口がめっちゃくちゃ太くなってくる…でも…やってやんよー!
ともかくは入刀。
かなりマジ。
ふぅ…やっと切れたー!
どこのどいつだ、ちっせーなんて言ってる奴は!
こうやって、苦労して切ったんだよー!
次は、仏像を下書きして、それを元に、仏像の形にしていくよー。
これが難しい!
プロポーションのくびれたところなんかに切れ込みを入れていく。
まずは下書きを書いてから、
ひたすら、切れ込みを入れていく。
ね、この顔、なんなんでしょうね(恥)
やっとかんせーい。
でも、まだ一面だけだ。
あと三面、ぐるりと一周切れ込みを入れて、それを頼りにノミを入れて、材の角を落としていくのです。
…疲れた。
夏のあっつい昼間。
冷房なんてつけて彫ったらバチが当たるような気がして、
蒸し風呂のような部屋の中で作業しとるわけですよ(冷房ないんだけど)。
気付けば、完全にガチな部屋着で、髪もザンバラなわけですよ!!!
(鼻息荒く作業を終えて、写真を見たら、まったくよそ行きじゃない自分に驚いたー!すんません)
みなさん、すみません。
今日の作業、ここまでにしてもよかですか?
これらの撮影、すべてセルフタイマーですから。
仏像なんて集中しなきゃならんのに、気が気じゃないですから。
まずは、
誰か私を
撮影してーーー!
~③アラフォーはねずみ花火のごとく、荒野をめざす(高速回転)~
こんちわー!
魚市場から台風中継、原親子でお送りしまーす!
って完全に現実逃避だ…
前回、仏像のわずか一面に切れ込みを入れるだけで、(↓こんな感じに)
だっくだくの汗、きれぎれの集中力、撮影カメラマンの不在などで、仏像彫刻が一向にすすんでいない情けない私(今も汗だく)。
想像以上に、難しいんですもの。
だったらさー、もうどうしたいいのさ!!
「そうだ、京都へいこう」
仏像っつったら京都っしょ。
ともかく京都で仏像に会いまくれ。そしたら何かが見えてきやしないだろうか。
そんな思いつきのみで、
ほんとに京都!!
きちゃいましたーーーーーーーー!!
仏像界の花形、東寺や三十三間堂はもちろん行きますよ。
だけど、ちょっとその前に、どうしても行きたいところが。
はい、ここー!
いきなりこんな写真じゃよくわかりませんが、六波羅蜜寺でーす。
この名前でピンときた方。ふふふ、あなたも好きねぇ。
お目当ては「空也上人像」。
なんたって、この口から出ている六体の阿弥陀仏。
「南無阿弥陀仏」と上人がとなえた漢字一文字一文字が、
仏さまに変化したっていう創造の窮みのような像です。
なんて斬新な発想なんざんしょ!
よくみると、阿弥陀仏の発想だけじゃなく、
上人様がほんとリアルタッチなのですよね。生きているような。
念仏を唱えて、市井を練り歩いた上人の「熱」のようなものが、像からほとばしってる。
あまりに生々しくて、ちょっと怖くなるほど。
そう思っていたら、上人様の口から出ている阿弥陀様たちがふるふると震えはじめて、
それはあたかも、上人様が念仏を唱えられたようにも見えた。
床の振動で揺れたんじゃない?って言われればそれまでなんだけど、
すがるような思いで上人様を見上げている者にとっては、それだけでとんでもない救いにも思えて。
この上人像、なんと運慶様の四男・康勝の作品だとか。
まぁ、なんてご縁なの!と驚いたのもつかのま!
ぴぎゃ!
平清盛坐像が。
これも教科書でとっても有名な写真ですよね。平清盛の写真っていったらこの像がたいてい掲載されているはず。僧の姿ではあるけれど、ぶ厚い唇が時の権力者の風情を湛えているな気がしませんか?私はします。
はー、ここは小さいお寺だけどなにげに有名な像が多いのだなぁと感心しきり。
……
誰?
なになに、「運慶坐像」。ふーん。
…
……
………
「運慶坐像」!!!
ぴぎゃ!ぴぎゃ!ぴぎゃ!
スリー「さかなクン」はいりましたーーー!!!
なんじゃ、この偶然。
運慶、ならぬ、運・命?
なんでなんで~?!
よくよく読んでみると、この六波羅蜜寺は運慶一族の菩提寺だとか。
この運慶坐像の作者は運慶の子・湛慶、あるいは運慶の自刻とも言われているらしい。
これはもう、拝啓、運慶先生と、師匠よばわりしてもいいってことでしょ。
もしくは、運慶先生、わりと頭の先がとがってるんですね、ってことでしょ。
私、がんばって仏像、彫る!
素直に、こんな感想をもちました。
これってこの突貫旅行の最大の目標だったのではないでしょうか。
京都着いて早々、最初のお寺で像のすばらしさにも心揺さぶられ、
その上、とんでもない芋づるをたぐりよせ運慶先生とも対面。
正直ね、この旅の目玉とするつもりだった東寺、三十三間堂がすっかりかすんじゃったー。
でもせっかく京都まで来たので、見て回る。
~東寺~
東寺そばにある、
お店で、
念願の、
東寺餅を食べました。
牛皮にこし餡がとっても上品。おいしかったれす。
物見遊山で、仏像のことはしばし忘れ、京都の甘味にほっこり。
南大門から境内に入ると、
そこには蓮が咲き乱れ、この世の極楽浄土
まずは食堂(じきどう)内にある、焼けた四天王像。
初めて見たとき、かなりの衝撃でした。
これねー、火事で焼けたまま修繕を待ってこのままなんです。
これ以上の損傷を防ぐため、焼け焦げたまま樹脂加工とかされてるんです。
でもなんでしょうね、炎の中この像が立ち続ける様子や、
炭になっても四天王でいつづけていること、いろんな思いに駆られる像なのです。
このままでもいいなぁと思うのは、罰当たりでしょうかね。
講堂
如来、菩薩、四天王、梵天、帝釈天、計二十一躯の仏像が並ぶ、立体曼荼羅の世界。
金堂
ここのメインは、日光・月光菩薩を脇侍とする薬師如来像。
腐っても東寺(失礼)
見るものの気持ちが多少変化していても、やはりむんずと襟首つかまれて、仏像に首ったけ。
長年、人々の信仰の対象になってきたものの風格と切迫感がある。
それは自然を神として祀る神社などとは違い、人が重ねてきた信仰には、ぐっと人間臭さが宿る。
それはそれで、とても愛しいものに思えた。
~三十三間堂~
ほんとに長いお堂です。
1001躯の千手観音像と二十八部衆の像が安置されています。
これはもう圧巻の一言でしょう。同じものがたくさんある偏執というか。
こういうの大好きです。
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一日のみの滞在だったので、
あまりたくさんのお寺は回れませんでしたけど、
じゅうぶんな収穫はありや!
もう一度言いましょう、
私、がんばって仏像、彫る!
京都、ほんとに来てよかったー!
感動を胸に、このまま岡山へ帰省いたします。
東京から西へ、西へ。
(都落ちなんて言わないでネ☆)
次回、
ついに
原のノミ打つ音が
響くのか!
~④コーンコン♪コーンコン♪ノミを打つ~
みなさんこんにちは、チチョリーナ・原です。
地元イタリアで議員やってます!
さて。
帰省しましたー。おっかやまー!
蔵屋敷の町並みですこしばかり有名な倉敷、の西隣の町。
駅に降り立つと、稲の匂いがしました。
この時期に帰省するのは久しぶりです。
昨年の今頃は、
『STARMAN』の稽古だったんですものねぇ。
懐かしい…
ささ、そんな舞台の懐かしさも帰省のなつかしさも、完全に混同したまますすめます。公私混同上等!!
「早く食べろ」
そんな言葉が聞こえてきそうですね。
はい、まずは久しぶりの実家ご飯いただきましょう。
ふと見ると、実家にはこういう子ども時代の作品がころがっています。
こんなのや、
こんなの。
この石の像は、自分を彫ったものですね。
似てますか?
私、立派に仏像を彫れるのでしょうか。
おまけに製作当時、首のあたりを削りすぎて座りが悪く、教室の後ろに飾っていると級友のもまきこんで、ゴロゴロ倒れていました。なので、なんとなく離れたところに展示されたのを覚えています。
こんな石像ごとき!
実家では今でも玄関に飾ってもらってます。ありがたいですね。
さーて。
過去の作品群をふりかえり、かえって不安になりました。
過去ではなく、今を生きるのだ!
「どれどれ」
お父さん!娘の宿題を手伝わないでーーー!
実家で自由研究…30歳すぎてもこの条件がそろえば、もうそれは宿題の様相。
それにしても、いきなり?!
まだ私がなにもしていないのに父の手がはいるところでした。
気を取り直して。
下絵を描いて、
のこぎりで切れ込みを入れていきます。
(撮影:父)
ん?
ん?
まったくの普段着に、ざんばら髪!
文明開化の音もしねぇ!
は、置いといて。
「ねぇ、もしかしておんなじ工程なんじゃない?」
と思った方。
明日から仏像彫れますよ。
さかのぼること一週間前…ホワン…
やってやんよーと勢いよく購入したこの木材。
ほんとにただの角材だったのです。
校舎の窓ガラスを割るような、選挙ポスターを貼る掲示板の支柱のような、
ただの角材!!もうしわけないけど、使い捨ての角材!!
購入したときはもう、良い大きさの木材に飢えてましたから、
ちょうどこの角材が彫ろうとしている仏像にサイズがジャストだったんですな。
で、飛びついちゃったって訳。
ちゃんと彫刻用の材ってあるものなんですね。
今回、改めて購入しなおして一からの再挑戦とあいなったのでした。
父指導のもと、のこぎりを使っていきます。
そして、撮影も父にお願いします(マジ助かります。孤独な都会の一人暮らしに思いを馳せます)
実家では木屑を気にすることなく、外でダイナミックに作業ができるので、
さくさく進みます(って、きっとやり直し作業だから二度目はスムーズなのですよね)
先日の作業では、たったの一面で2時間かかってへとへとだったこの切り込み作業も、
10分ほどでこのとおり!
笑顔も満面です。やっぱ誰かに撮影してもらうと笑顔も自然ですね。なんか泣けてきます。
父に木材を押さえてもらいながら、
作業はスムーズといえど、やはり疲れます。
二面、
サンッ面、(一応)
「撮るときは撮るって言ってー」
切れ込み、完成!!撮り直しても逆光!
「ノミで削るんか」
先取らないでーーー!!
ノミっていったら、仏像彫刻の花形工程じゃないですか。
え、違いますか?
私はそう思ってます。
コーンコン、コーンコン、釘をさす~
山崎ハコ先生の「呪い」の歌を、ノミに吹き込んで、いっちょやってやんよー!!
ソーレ、
こんッ
近所迷惑を考えて、
ゴム製の槌を買っていたのでした。よって音は寝ている赤子にもやさしい、とっても軽い音。
平成ヌッポンのノミ打つ音、せめて運慶先生まで届け!!
先にのこぎりで入れた切れ込みの間をノミで下書きのアウトラインにそって、
余分な木材を抜いていく作業。
夢中でほじっていたけど、
これってズバリ運慶先生の言う、「木の中に埋まっている仏像を掘り出す」作業ですよね!!!
って気づいたのは終わってから。
木の目によって彫りやすいところ、彫りずらいところがあって、まったく気が気じゃない。木だけにね。
とりあえず、側面が完成!ちょっと仏像っぽくなってきたんじゃないですか!!
ここで、
あ、あれ?
ずこっ!
父が戦線離脱。
「いつまでもお前の手伝いしてられるか!」とのこと。
頼んだわけじゃ…という言葉は飲みこんで、父を見送ります。
私の、無闇なサービス精神は明らかに父の血を引いているんデスネ。
「こうして削ればいいんじゃが」
今度は母!
私が言うのもなんですが、母はとてもセンスがよく、器用な人です。
趣味で木彫りもやってるんですな。
もういいや!原家の自由研究ってことでいいですか。
ノミで打って~
はい!
また打って~
……
長時間の作業に太陽も目離しはじめたけれど…
「6年1組、はらふきこ!」
「…」
石像も鯛も見ていた。
その瞬間を…
「おひとつ、どうぞ」
罰当たりめが!
まずは、木材から像の切り出しが完成しましたーーーー!
やったね!
ちょっと仏像っぽくなってきましたよー。
お父さん、お母さん、ありがとう!
次回、
像の端を削って、
丸みをつけていきます!
~⑤蟹工船に乗って、マグロ漁をする(過
酷の上塗り)~
私が今、一番ほしいもの。それは、
「ジリリリリン、はい、来々軒!」
草間彌生モデル携帯!!!!
これがなんと、100万円!
別バージョンの「私の犬のリンリン」モデルも
100万円!
仏像を、彫っても彫っても涸れぬ欲望の泉。泉曼荼羅を掘りすぎてすっかりの爪のなくなった赤黒い指先に彫刻刀を持たせてせっせと仏像彫ります。二代目色ざんげ・宇野千代こと原です。
さて前回。京都へ仏像見学のおかげか(親に手伝ってもらったおかげだね、きっと)、ノミの音も控えめに、木材から仏像本体の切り出し作業が終了しました。
いよいよ仏像の形へと彫刻刀で削っていきます!
切り出したばかりの荒い状態。
さてここから掘り進めていきます。まずは角を落として、
四角形を八角形にしていきます。
「ほれ、貸してみい」
あ、ありがと、お父さん…
子どもの頃の方が、私、自分で夏休みの宿題やってたよ。
「そうか?」
とりあえずは自分でやってみます。
「スッ」
なんとも気持ちよく彫刻刀が材の中にすべりこんでいきます。
「仏像ってそうやって彫るんダニ~」
草間先生、応援ありがとう!!
やりはじめると結構はまる。
この工程ではまだ精巧なテクニックは必要ないみたい。
彫刻刀なんて使うのは、それこそ小学生以来なので、手慣らしも兼ねてゆっくり丹念に掘りすすめていく。
材の角がとれた!
その時!!
母「なんで仏像、彫るん?」
「じー…」
ハイ、とうとうきましたね、この質問。いや、むしろ遅いくらいでしょう。
実家を離れて東京で暮らす私が、
新興宗教に入信することと出会い系サイトで凶悪痴情犯罪に巻き込まれることを非常に恐れている母ですから、
「べ、別に宗教とかじゃないよ…」
「そういう意味じゃなくて」
「あ、そうなの?これは劇団で自由研究というのをやってて、それぞれいろんなチャレンジをやって、それをみなさんに楽しんでいただくという……ゴニョゴニョ」
「ふーん…」
母はやはり未だに怖い存在です。
小学生の時、完全に手抜きで書いた夏休みの絵の宿題を8月31日に見つかって、
その場で破り捨てられた思い出があります。
「私はなんのために彫っているのか」
そんなことはどうでもいい。
ともかく彫るべし。
髪が乱れても、
あ、あれ?
同じ顔?!
それにしても、
この仏像を両手で抱え込んで彫る姿、なんともノスタルジックじゃないですか?
日本昔話のような、ジブリのような。
囲炉裏端に置きたい感じというか。
置いてみました。
きゃ!楽しい!
海で!
山で!
ミッキーたちと!
うっひゃっひゃ!
そうしてる間に、
今回の工程完了!!
するすると削れていく(剥けていくという感覚にも近いかも)ので、
その止め時というのがわからないのだけれど、
この段階で削りすぎたらダメな気がして、このあたりで止めることにする。
欲望のくず。
削っても削っても減らない欲望。
実家で夏休み気分を味わうほどに、上京したかった昔の自分の気持ちを思い出す。
高い空。
町を包む稲の匂い。
父母の家。
また里帰りします。
木材から切り出せたら、あとは黙々と作業するのみ。
ありがとう!おとうさんおかあさん!
ふきこは東京で立派な仏像を完成させます!!!
そして草間先生、ありがとう!
東京へ戻ってきた原さん!
この時点で満足せず、
仏像を完成させられるの
か?!
夏を追い出すかのような台風…
夏がおわぎゃーーーーーー!!
今日は8月31日
この年になっても、必死こいてこの日を過ごすことになるとは。
宿題がなくなるから早く大人になりたいと思っていた子どもの私に教えてやりたい。
これをご覧ください。
むきゃん!
か、完成してないんです…
でもでも、
これはその3時間ほど前の状態。
どうです?
変化が地味!
この3時間の収穫と言えば、
どんな顔して彫っとんねん!!
実写だとああなるってことですな。
現実はいつもうすら寒く、私に厳しい。
それにしても、仏像制作はとても地味で、コツコツとした作業だったのですね。
やっとわかりました。
≪未来予想図≫
落書きでしかない…
私、仏像を完成させられるのかしら。
(ヰタ・マキHPより)
「仏像blog楽しみにしてるよ」
新劇団員、マサからメールが…
あ、ありがたい。
マサのメールは繊細。
ちょっとした女の子とやり取りしているような気軽さ。
劇団最年長が新劇団員にはげまされている。
なんと美しい!!
ヨッシャ!決めた!!
マサよ、あんたのために彫るわ!
「そういうのめんどくさい」なんて言わせないよ!!
んでもって、
「夏休み自由研究終了記念
コラボ企画!歓迎☆KAKUTA
新劇団員・佐賀野雅和!!
~拝啓、マサ!
私を富士急につれてって~」
バラちゃんのブログで詳しい説明がされてますけれど、
自由研究の集大成として、
野澤爽子の富士Q行きを受け皿に、
新劇団員のマサをめぐって、KAKUTAメンバーがいろいろと絡んでいきます。
私の分身は、もちろん仏像。
みんなの旅の安全を祈るなんて、
仏像にとっては、最高の見せ場じゃないですかね?
富士Qへ向かうP・D(ペーパードライバー)佐藤滋の運転は洒落にならないほど怖いでしょうから、
かーなーり集中して、仏像に念を込めますよ。
「みんな、楽しみにしててくれよな!!」
そのかわり、私が仏像を彫っているところは見ないでください…
マサ歓迎のコラボ企画、
開催は9月中旬。おたのしみに!