2011年01月22日

【朗読の夜の作り方】−嬉しい再会/Fumikura 野澤爽子

連日身震いするほど厳しい寒さが続いておりますが、これも春到来への下準備。
厚く積もった雪の下で植物の種たちは芽吹き出す時を待って力を蓄えているのでしょう。

Fumikuraでもお正月休みからメンバー内で分担して進めていた上演本を台本に起こす打ち込み作業が終わり、先日は公演チラシ用の写真撮影も行われました!

少しずつですが、着々と形となってこの手や目に、感じ・見られるようになってきたことに励まされます。
春の訪れと共にぐんぐん伸びていけるよう念入りに準備してさらに鋭気を蓄えていきますよー!

さて、そんな意気込み新たにした折、とても嬉しい出来事がありました。

昨年渋谷区に新しくできたプラネタリウムをご存じでしょうか?
最新鋭の投影機と全天周型のプロジェクターが完備され、小型惑星探査機・HAYABUSAの壮大なプロジェクトを紹介したオープニング番組が大人気で連日多くの人で賑わっています。
そこで、私も先日行ってきたわけなんですが、入館チケットを購入した際に券売機の横に立ってご案内をしていた女性の方が開場時間をアナンスしてくださいました。 

「投影時間の15分前からご入場いただけます。」

柔らかく耳に優しく語りかけてくるような声…

聞き覚えのある声に顔を上げるととびきり嬉しくて懐かしい笑顔がありました。

その主は朗読の夜シリーズ「満天の夜」でご一緒させていただいた永田さんでした。

永田さんは町田の東急デパートの屋上にあったプラネタリウム・とうきゅうまちだスターホールので上映される様々な番組の作品解説員をされていて、“プラネタリウムで朗読公演を!”という私たちの強い希望を様々な制約がある中、とうきゅうデパートさんとの交渉を進めてくださり一緒になって作品作りに携わってくださった方です。

初めてスターホールさんへ会場の下見でお邪魔させて頂いた時に永田さんが当時のテパートの屋上から見える星空の解説をしてくださって、初めてお会いするはずなのにとても懐かしくて胸の中が安心感でほーっと満たされていったのを今でもよく覚えています。

残念ながら公演を行った翌々年にスターホールは多くの人に惜しまれながら閉館してしまいましたが、「これからもプラネタリウムや星のお仕事に携わっていきますのでまたお会いできるのを楽しみにしています。」と閉館前の特別上映に伺った際も涙と鼻水でグズグスになった私に優しい声で話してくださいました。

だからこうして楽しみにしていたプラネタリウムへ出かけて行き、また永田さんにお会いできたのが本当に本当に嬉しかったのです。

あ、お目当てだった「HAYABUSA‐帰還バージョン」もすっごい良かったですよ!!
まさか涙腺決壊しそうになるとは思ってませんでした。

そんなわけで、上映後は興奮状態のまま永田さんの元へ(笑)

そして、HAYABUSAの感動と共に4月に朗読の夜シリーズの最新作が控えている旨をお伝えすると「わー!楽しみですねぇ。」ととても喜んでくださいました。

スターホールはもうないけれど、永田さんと私たちとをつないでくれたあの満天の星空は今も変わらず輝き続けているのだと思います。

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