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佐藤滋の日記 個別記事
「さよなら、PDな僕/~免許を取った時のこと~」
2009/08/08 土曜日

こんにちは、PD滋です。
PDを卒業するにあたって今回は、僕が免許を取った時のお話を聞いてください

免許を取ったのは10年以上前。静岡県の海沿いの静かな街に合宿に行きました。
当時「免許合宿には、女子とのあま~い出会いがある」という浮ついた噂がまこ
としやかに囁かれており、僕は淡い期待を胸に勇んで出かけました。

…結果、女子との出会いは、ありませんでした。
同じ合宿所にいたのは、同じく淡い期待に胸を膨らませたむさ苦しい男子達、あ
とは諸事情により免許取り直しを余儀なくされたヤンキー風のお兄ちゃん。そし
ていつまでたっても試験に受かることが出来ず、伝説的に合宿所に居続けている
おじさん…。
毎日支給される冷たいお弁当を彼らと一緒に食べながら、一刻も早く免許取って
帰りたいと思いました。


「世の中には二通りの人間がいる。それは、車の運転にむいているヤツとそうで
ないヤツだ。」

これは、僕の担当教官のありがたいお言葉です。ちなみに彼の見解では、僕は完
全に後者の人間なんだそうです。同時に二つ以上のことができない人間。そう言
われました。

教官は口が悪くて、いつも大量に鼻毛が出ていて、助手席では常にあぐらをかき
ながら鼻毛を抜いて「ふぅ」と吹き飛ばしていました。飛んでいった鼻毛の行方
が気になり、路上講習で「そこ右」という指示に「はい!」と返事しながらハン
ドルを左に切る、ということを僕は五回くらいやりました。でも、根はいい人で
した。飛び出した猫を引きそうになった時、とっさに横からハンドルを切ってく
れたこともあります。その時はちょっと、泣きました。

最後の教習のハンコを押しながら、彼は僕に言いました。
「お前を東京に帰らせてやる。免許はやるから運転はするな。」

こうして僕は立派なPDになったのでした。

次回は僕の数少ない、恐怖の運転歴のお話をします。
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