2007年06月06日

第2回★大枝佳織

梅雨を前にして夏のように暑い日が続きます。
稽古も順調に始まりました。

今回は作品ごとやプログラムごとの稽古になる為、会うキャストの顔ぶれも毎回少し異なり新鮮な感じ。
先日の私の参加するAプログラムの稽古では、本読み以来初めての立ち稽古ということで緊張しながら臨みました。
普段日常においてあまり緊張しない私には、稽古場へ向かう途中、何かしら今日は、と思うような小事故が襲います。

聞いている音楽携帯のイヤホンのコードに絡まったり、
駅に着いたと勘違いし電車を何度も降りてしまったり、
靴を階段に引っ掛けて転んだり。
かわいそうに。
良からぬ事が起こらぬように、そんな思いで稽古場に到着すると、横山くんが腰の下、限りなくお尻のところを蚊にさされたと見せてくれ和ませてくれます。
どうもありがとう。
緊張が少しほぐれると、稽古場での周りのやり取りが気になります。
「今日はお化粧してきたの。」少し得意げな高山さん
「え、何でナオちゃん?何で?」としきりに聞く佐藤滋さん
高山さん明らかにムッとしています。
また、
「さっき駅で久代(吉田)見かけたよ。」松田くん
「声かけてよ。」吉田久代さん
聞くところによると松田くん、吉田さんの動きを見て声を掛けない方が良いと判断されたそう。
ああ、人間関係。それぞれあって面白いわね。
豪華客演陣に囲まれて、心踊りながらも気を引き締めながら楽しくやっていければと思います。

さて、今日はAプログラム「夏休み」の舞台となる梨園へ見学に行きました。
見学させて頂いた「金梨園」では梨の他にぶどうも育てていらっしゃいました。
強い日差しが照り付ける中を歩き、梨園に着いたのだけど、梨園の中は思いがけず涼しくてとても良い気持ち。
植物の生み出してくれる酸素がいっぱいに溢れていて、息を大きく吸い込むと心が大きく優しくなっていきます。
ところどころで光の差す緑の屋根には、まだ小さくとても可愛い緑の梨とぶどうのお子様がたくさんついていて、何とも言えない楽しい気持ちに襲われました。
まるで別世界のようでずっとここにいたいとさえ思ってしまったわ。
青々とした梨園の中も良いけれど、これらのお子様が育ち、たくさんの梨やぶどうが下がっている梨園の中にいるのを想像するとドキドキします。
今回は「金梨園」を経営されている、原田さんのご好意で見学させて頂く事になったのだけど、お話を聞き、梨への溢れる愛情と情熱を強く感じとても感動しました。
こんな梨園の空間を少しでも劇場で感じて頂ける様、公演まで稽古に励んでいきます。
写真は梨園見学での様子。まるで社会科見学のように、原田さんに案内していただきました。
本当にありがとうございました!
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【★私が神に遭遇した日★】
「神様なんていないのだわ!」

今までのことを振り返ってみると、いると思ったことよりも、いないんだと思ったことの方がはるかに多い気がする。

大学受験を祈願して片方の目を書いた白いだるま
合格したらもう片方の目を書こうと思い毎日祈っていたが、合格できず、片方の目のまま悔しい気持ちでボコボコにした。しかもその後、恐ろしくなり、タンスの奥に封印した。(確か弟の部屋に)

初詣に行った際、好きな人への告白を控え熱心に祈りお賽銭も奮発してみたが、その後振られてしまった

さらに言うと、父方の実家の近くの西新井大師で、中学の頃くらいから毎年
「胸が大きくなりますように。」
と、お線香の煙をかけていたのだけど未だに叶いません

何かを願う時、いつの頃か無意識に「神様」の存在を意識してお願いをしてきた。
小学校の一時期の日曜に教会に行っていた時には主にイエス様に対してだったが、
そのうちにお寺に行った時には仏様
願いが叶うと友人からウサギの尻尾のキーホルダーをもらった時にはウサギ
何もない時にはに、
といったように段々と誰にお願いしているのか分からなくなってきたが、とりあえずお願いしていた。
もしかすると私が漠然とした「神様」に願い事をするので、イエス様やら仏様やらウサギやら星などが、
「あんたじゃない?」
「ええッ!私?違うだろ」

などと譲り合ってしまっていたのかもしれない。
勝手な話よね。すみません。

でも、良く良く考えてみると今の私の境遇はとても恵まれていると思う。
その時叶わなかった願いによって悲しかったり辛かったり残念だったりしたが、今思うと、その時のように悲しくも辛かったりも残念だったりもしない。
希望の大学に行けなかったことで知り合えた友人のことや、
劇団に入ってお芝居を始めたこと、
好きな人に振られたことで新しく好きになれた人のことを考えると、
これが一番良かったのかもしれないとも思える。
そうか、譲り合っていて時間がかかってしまったのね。
神様は長期戦派、のんびり派で願い事を叶えてくれているのね。

もしかしたらも大きくなるのかもしれない。
これからも何かを願う時、私は正体不明の「神様」にお願いをするのだろう。