2007年06月07日

第3回★松田昌樹

稽古中ふと見ると、僕の荷物の上にキャスターマイルドの1カートンが置いてあった。
成清くんが、僕の為に買って来てくれたらしい。
よく分からないけど、いつものお礼だそうだ。成清くんはたまにそんな粋のいいことをしてくれる。
だが、申し訳ない、今俺タバコ吸ってないんだよ・・・・・・。
なんかタバコ吸わなくてもいいみたいなんだ。そう言うと、
「え!?まじ!?いらないの!?」
・・・・・・う ん。・・・・・・もらっても、多分吸わないと思う。・・・ごめんね。
稽古帰りにタバコを吸う他の劇団員に、1カートン300円でタタキ売っていた成清くんがいた。・・・・・・ごめんよ。

稽古の方は着々と進んでおります。
それぞれの話が、一つの世界の中に同時に存在している様な、またちょっと近くの、そこで起きてると思わせる様な川上弘美さん
「神様」素敵なお話です!

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【★私が神に遭遇した日★】
もう6年くらい前になるだろうか。
よく劇団員の成清くんと遊んでいた時である。
もうその時は、ほぼ毎日といっていいくらい成清くんと遊んでいた。
朝から晩まで、ずーっと一緒だった。

成清くんは、もっぱらのパチンコ好きで、パチンコで生活していた時もあり。めちゃくちゃ強い!
小さい頃から、お父さんに連れられてパチンコをしていたりして鍛えられたのだそうだ。
よって、その時期、成清くんはパチンコに行く訳だが、僕は2Fのゲーセンなどで競馬のゲームなどをやって遊んでるのである。
で、成清くんがお昼になると、一緒にそばを食べに行くといった、なんだかお父さんに連れられた子供みたいな生活をしてた時期の話である。

そんなある時、成清くんが
「お前パチンコやってことあるんか?」
と聞いて来た。僕は、
「え・・・ないよ。」
そんなにパチンコに興味なかったし。お金がなくなるのが怖かったし、パチンコで痛い目にあった人の話などを聞いたりしてると、自分の中で“ない”ことにしていたのだ。

「ちょっとしてみない?」
って成清くんが言って来たので、僕は、
「お金がなくなるの怖いし、いいや。」
と言うと、
「俺が出してやるからちょっとやってみーや!面白いから!」
と言ってきた。
タバコを吸ったことのない後輩に進めるみたいな感覚で誘ったのだろう。

松田「えー・・・・・・。うん・・・・・・。いいや。」
成清「金はいいから、お前が勝ったら半々にすれば俺も儲かるし!面白いから!」
松田「うん!やってみる!」

しぶしぶ即答した。

実はちょっとだけしてみたいなって思っていたのだった。
でも負けたらやだなぁ・・・・・・と、内心思いつつ、台の前に。
いわゆるハネ物と言われるローリスクの台らしい。成清くんが台の説明をしてくれる。
成清「で、このレバーを回すと玉が出て来るやろ、出て来たらここの釘を“狙いな!”分かった?ほれ、やってみろ!」
松田「ここ回して~、あの釘を“狙う”んやなぁ・・・・・・。」

と、レバーを回し、出た一玉目が、

カランコンコン・・・・・・フィーバー!!入った!!なに!?

成清くんも、
・・・・・・まじ!?

なんだか中の羽みたいなのが、パッカパッカ開いて、下からは玉がジャンジャン出てくるし!
もう訳が分かりませんよ!パチンコなんてした事もなかったので、それがすごい事なのかどうかさえ、まったく分からず。周りの人に、
「悪いなぁ・・・・・・。」
なんて思いながら、ただただ、狙え!と言われた釘だけ見ていた。
あれって、出過ぎるとちょっと怖い。
結局、1万5千円くらい勝ったのかな。焼き肉行きました。

それ以来は、パチンコはやらなかったけど、宝くじは始めています(特に「ロトシックス」)。
次の神様はいつ来てくれるのだろう。
kami-matu.bmp