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野澤爽子の日記 個別記事
『じみだけど、きょうも、ここから。』プロジェクト・ステージ
2009/06/01 月曜日

きょうから6月!
1年の上半期、最後の月が始まりましたねー。

“6月は逆立ちすると9月になるでしょ。
だから6月に頑張れたことは3ヶ月後の9月に丸々逆立ちして戻ってくるのよ”

これは私がまだ保育園に通っていた頃、母や父が仕事で遅くにしか迎えに来れなかった間、職員室でいつも私の話し相手になってくれていたナカシマ先生の言葉。
今でも私にとって絶大なパワーを発揮し、6月がやってくると『よっしゃ〜!!』とばかりに気合いが入ります。

そんな梅雨入り目前☆6月最初のコーナーは月曜日の『プロジェクト・ステージ゙』
他コーナーと比べてもそのおぼつかなさ度はダントツ。
すでに迷走の感すら漂っておりますが、それもきっと修業のうち…(なのか?)
劇団員の佐藤くんに“ブログの更新、飛ばしすぎてるけど大丈夫?”と心配されちゃったけどもさ☆
確かに先週はヒヨってお休みしちゃったけどもさ☆
9月に逆立ちした時の成果を夢見て頑張りますだ。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

《キャバ嬢大暴れ。その理由。》

居酒屋にて。
まぁ場所柄、お酒を呑んで酔っ払い、クダを巻いたりなんだりという光景はそう珍しいものではありません。
しかし、そこにその酔っ払ってるご人の圧倒的な理由があった場合、お酒の力も加わって、思わぬドラマが見えてくることがあるんだなぁと今回の観察ターゲットの彼女を見ていて思いました。

彼女の名はエリカ。
自分でそう呼んでいたので本名もしくは仕事上の源氏名と思われます。

若い男の子が4人、1人はすでにお酒がまわってしまったようで隣の座敷に横たわって寝ておりました。
そこへ“ちーす!”とユッキーナばりのアネゴ肌的テンションでやってきたエリカ嬢。どうらやら地元の顔馴染みといった様子。
即座に中生ジョッキを注文し一気に飲み干したらばコウモリの超音波のような甲高い声でご機嫌にしゃべり始めました。
先に呑んでいた男子たちも陽気なエリカ嬢の合流にテンションが上がったようで、それまでホッケをつまみにダラダラとだるそうに呑んでいた空気が一変。
キィキィ、ギャハハと呑めや騒げやの大騒ぎとなりました。
ところが、エリカ嬢が日本酒の冷や酒を立て続けに注文しだした辺りから雲行きが怪しくなります。

相変わらず座敷に寝そべってピクリとも起きようとしないパンチのあんちゃんにエリカ嬢がイラつき始めたのです。
最初こそ
『テルヤ〜起きてよ〜エリカ来てるし〜』
などと言いながらパンチ・テルヤの背中にキャッキャッと笑いながら覆いかぶさったりしていたエリカ嬢でしたが、次第に
『テルヤ〜マジ、なんで起きないの!シカトしてんなよ!』
コウモリ声が怒声へと変わっていきました。
幸い周りに他のお客さんはいなかったものの、ついに起きていた3人のうち金髪のあんちゃんがエリカ嬢の頭をどついてしまうのです。 

エリカ嬢『何すんだよ!!』
金髪あんちゃん『ひつけーんだよ!!!』 

ひいぃ〜!! 
もの凄い勢いで金髪あんちゃんをバッチンバッチン叩きまくるエリカ嬢。
残りの2人の男の子たちが慌てて止めに入り、抱えられるようにして体が宙に浮き上がった瞬間、彼女の目からワッと涙が溢れだしました。

そして絞りだすような声でこう言ったのです。

『きょう、エリカ、誕生日なのぉ(涙)』

今にも本気で殴りかかりそうな勢いだった金髪あんちゃんもその一言でタイヤがパンクした自転車のようにストップしてしまいました。

それからばらくの間、急に静かになったお座敷にはエリカ嬢のえぐえぐとしゃくりあげるような泣き声が響いていました。

しょーもない。
と言ってしまえばそれまでですが、その一言で彼女が陽気に、大暴れして、涙している、それぞれの状態はバラバラでもその裏にはいっこの確固たる理由があって、バラバラだからこそ“きょうが誕生日”というエリカ嬢なりのやりきれなさみたいなものが(←完全に私の勝手な想像ですが)逆にストレートに伝わってきた気がしたんですね。

もっと分かりやすく言えば、なんかその気持ち、わかるなぁって。

ついさっきまで、自分とは似ても似つかないと思ってたエリカ嬢にふっと湧いた不思議に共感するこの感覚はこの先もじっくり研究していきたいと思います。
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