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吐露始め 2006/01/29 日曜日

「た」 大喝一声(たいかついっせい)その1

「注意するのも命がけ」とは悲しい時代だが、どうしてどうして、満員電車の迷惑客に怒りを静められぬ私である。
と言うわけで昨晩またやってしまった。終電間際の小田急線、お相手は数人のアメリカン・グルーピーだ。己らをヒップホップなイカした奴らとでも思ってるのだろうか、満員電車で距離感無視のバカでかい声で歌えや騒げ、苛ついた男性客が「うるさい!」と一括しても「ニホンゴワカリマセン」てな素知らぬ顔。お腹の肉をシャツからムリリとはみ出したデブちんの彼女を引き連れ、ゲラゲラ笑い、上機嫌。この電車に乗り合わせた乗客達は、一日働いて疲れ果て帰るなか、何が悲しくてこやつらのヘタッピな歌など聴かねばならぬのか。私は乗り合わせて数分であっという間にむかついた。
しかし、乗客の大半がおそらくは私と同じ気持ちだったとはいえ、全員が迷惑していたかというとそうでもなかったようだ。
何が嫌だったって、そんな風にきゃつらを調子づかせてるのは、近くに乗り合わせた日本人高校生たちなのだ。「バカガイジン」と自ら称する彼らを憧れのまなざしで見つめ、さも「外人さんと話せて嬉しい」とばかりにはしゃいでおり、それこそがあやつらに「俺らってクール」と勘違いさせ浮かれた気分を助長させているのだった。
最近わかってきたことだが、私が腹が立つ理由は大抵、騒いでること自体にじゃない。酔っぱらいの喧嘩とかなら、余程危うきものでない限りむしろ面白がってみてしまう方だ。お互いちょっと恥ずかしがりながら喧嘩している様子を見るのは、申し訳ないが暇つぶしになって、いい。
腹が立つのは、浮かれている奴らがそうやって騒ぎながら本人たち自身「俺らってイケてる」と勘違いしているということだ。
それが日本人だろうが外国人だろうが関係ない。そう言う奴らは大抵、自分たちが面白い会話をしていると思っている。なんなら、こうして浮かれ騒いでいる奴らにグッと我慢している私たち他の客に対し、そんな俺らについて来れないお前たちはダサい、くらいに思っているのだ。そこがもう、たまらなく嫌だ。

吐露終わり
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