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吐露始め 2006/04/09 日曜日

「と」 同気相求む(どうき・あいもとむ) その3

やがて打ち上げが終わり、しらじらと夜は明けて薄霧の中解散。どんなに寂しくったって、どうにも眠いし、皆酒臭い。ロマンティックに終わることは出来ぬ、これも常である。
私は未だ酔っぱらって江頭のように舞っていた(と成清に評された)が、ふと別れ際、再び二人の様子を観察してみた。
どこか清々しく凛とした顔で、感傷を引きずることなく潔い別れで去っていったのはいじりんの方である。先ほどの丸かった背中も今はシャンと伸び、それでは失礼いたしますと高級ホテルマンの様な一礼で帰っていく。
逆に、「ねぇもう帰るの?この後どうするう?」と子犬のような目でソワソワとみんなの様子を伺っていたのはしょうちゃんだ。さみしいよう、まだまだ楽しみたいよう、とその姿が語っている。私は江頭のように舞いながらしょうちゃんのもとへ走り、気が済むまで彼と遊ぶことにした。
まだ楽しんでいたかった私には、子犬な彼の空気が合うのだ。

吹き抜ける風、そよぐ風。激しい雨に、カンカンの晴れ。喧噪と静寂。厳しさと優しさ。空と海。
対にあるものが絶妙なバランスでそこにある。対でありながら、一体である。
二人を見てるとそんなことを思う。
そんな二人のバランスに、私は贅沢な心地よさを感じながら飛び込んでいく。

吐露終わり
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